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第6週 蛙(かえる)の子は帰る

その頃の私は、毎晩毎晩草々さんの落語を子守唄に眠っておりました。今思うたら人生で一番贅沢な一時やったかもしれません。
師匠なんや。俺にとって、落語は草若師匠なんや。
私は一人、ある決意を固めておりました。

小草若さん、お願いがあるんです。戻って来てはもらえんのでしょうか? 師匠さんとこに。草々さん、師匠さんの落語を受け継ぎたい言うて、一生懸命稽古やっとんなるんです。バラバラになったお弟子さんたちが戻ってくれなったら、みんなで力を合わせて落語会開いたりとか出来るって思うんです。お願いします。

あと二人おってんですよね、兄弟弟子の人らあ。
それが何やねん?
戻って来てくれなるように、頼みに行きましょう。
お前に何が分かんねん。
何も分かりません。
言い切るなよ。
ただ、途絶えさせたらあかん、伝えて行かなあかんゆうのは何となく分かるんです。


ビーコと草々は、草原兄さんを訪ねて。

兄さん、もう一遍落語家に戻ってもらえませんか? 一緒に師匠の落語を伝えて行ってほしいんです。お願いします。

四草は、ろくでもない男や。冷とうて狡猾な。算段の平兵衛みたいな男や。
算段の平兵衛って、誰?

僕が惚れたんわ師匠やない。算段の平兵衛です。あの時師匠は算段の平兵衛をかけてた。僕は平兵衛のような男になりたい。平兵衛に弟子入りしたい思うたんです。

結局、三人のお弟子さん達は一人も戻って来てくれはしませんでした。

最初の稽古の時、師匠が言うてくれはったんだ。「よう通る声やな。大事にしいや。お前の宝もんや」 お前の宝もんやって。

草々さんが稽古をする声が消えて、私の心はぽっかり穴が開いたようでした。そしてその頃、草々さんの落語は今度は兄弟子、草原さんの家で響き渡っていたのでした。

瀬を早み岩にせかるる滝川の 割れても末に逢はんとぞ思う。兄さんの解説のお陰で、この詩のところ気持ち込めて言えるようになりました。
そうか。
はい。別れ別れになってしもうたけど、いつかまた師匠や兄さんらと落語をやりたい。とぞ思う、とやって来たこの三年の自分と、ものすごい重なるんです。

マー君。落語を思い出しとうないんやなくて、落語が楽しかったゆうことを思い出しとうないんやないの?

四草、俺に稽古つけてくれ。崇徳院やりたいんや。お前、師匠に稽古つけてもろたことあるやろ。

あかんよ、喜代美ちゃん。変な気い遣こうて自分の道曲げたら。
へ?
ぎょうさん笑ろうて生きてくんでしょ。

かんでばっかりおる私の口になって、高座で淀みなくしゃべってくれる口があったらええなあって、18年ずっと思ってましたから。

あの私、どうしても気になって。
何がですか?
向いてたゆうことやないでしょうか?
え?
18年続けなったんですよね、落語?
ええ。

羨ましいです。高校生で、これやゆうもん見つけられたやなんて。
俺は選んだんや。三年前のあの時、お客より嫁はんと子供の笑う顔を。
けど、私とそうたはこの三年、マー君の疲れた顔しか見てないよ。毎月、きっちりお給料もろうて来てくれて助かってる。けど、やっぱり私、マー君の笑う顔見て暮らしたい。助けてあげ、草々君のこと。それが一番マー君に向いてる。マー君らしい生き方や思うよ。

稽古してたんやな、三年間ずーっと。お前が崇徳院をな。

草々、長いことお前一人にしんどい思いさせて済まなかったな。もう大丈夫や。お前は独りやない。兄ちゃんと弟が付いてる。頼んない兄ちゃんかもしれんけどな。
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