2005年 | 日本映画 |
監 督 | 豊田利晃 |
出 演 | 小泉今日子、鈴木杏、板尾創路、広田雅裕、國村準、瑛太、今宿麻美、勝地涼、ソニン、永作博美、大楠道代 |
あらすじ | なにごともつつみ隠さず、というきまりを守ってる家族。でも、実はみんな秘密を持っていた。 |
感 想 |
原作を読んだ時にはこれは多分絵里子(小泉今日子)の再生の話だと思ったけど、ちょっと自信がなかった。映画ではそれをもっとはっきり分かるように見せていた。 画面が揺りかごみたいに左右に揺れたり、観覧車みたいにぐるりと一回転するのが、見ててちょっと気持ち悪くなるけどおもしろい。それは絵里子の揺れる気持ちを表してるのだと思った。公式サイトまでぐるぐる回るのはやまて。 父親の貴史を演じた板尾創路は、原作のイメージどおりチョロチョロしてる。娘のマナ(鈴木杏)も弟のコウ(広田雅裕)も、大体イメージどおり。絵里子の母・さと子を演じた大楠道代はすごい迫力。家庭教師のミーナ(ソニン)とやり合うシーンは完全に圧倒してた。 ここからネタバレ 思い込んでると本当のものが見えない。 絵里子は母親のさと子を反面教師にして新しい家族を作ろうとした。だけどそれは思い込みだった。家庭教師のミーナが「学芸会だ」と言ってから、すごいことになってしまった。 ミーナが 事故で止まってるバスの窓から飛び降りて歩いて行くシーンが印象的。 思い込みから抜け出すのは難しいけど、記憶は作り変えられる。さと子は、絵里子が3歳の時に遊園地に連れて行った。その時、絵里子に買ってあげたアイスを「一口ちょうだい」と言っても絵里子は食べさせてくれなかったことをまだ覚えてる。でも、その記憶はこれから変わるかもしれない。絵里子は、母親から誕生日に一度も「誕生日おめでとう」と言われたことがないと言う。でも、その記憶はあの電話で作り変えられた。 全ては、やり直し。繰り返し。 すごい雨の中で、絵里子が全てを吐き出すシーンがすごい迫力!!! そして、何て素晴らしいラストシーン。 ママ、開けてよ。 お帰り。 鍵は一つしかないから、絵里子が開けなきゃ。 こうやってあらすじをまとめるだけなら、そんなに難しくないんだけど.... |
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