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2004年 | 中国、日本映画 |
監 督 | チャン・イーモウ |
出 演 | 高倉健、リー・ジャーミン、ジャン・ウェン、チュー・リン、ヤン・ジェンボー、寺島しのぶ、中井貴一(声の出演) |
あらすじ | 高田剛一(高倉健)は、嫁の理恵(寺島しのぶ)からの電話で息子、健一(中井貴一:声の出演)が肝臓ガンの末期であることを知り、見舞いに行く。ところが、長年の確執から息子は会ってくれなかった。理恵から渡されたビデオを見て、剛一は健一が中国の仮面劇に魅せられていたことを知る。 |
感 想 |
これは中国でも大人気の高倉健さんの、今までのイメージそのままな映画。チャン・イーモウ監督は、「いつか高倉健さんの映画を撮りたい」とずっと願っていた。 やっぱりチャン・イーモウ監督は好き。この映画も幸せ三部作やHEROと同じく「世の中がこうなりますように」という願いが込められていると思った。 ここからネタバレです。 一番印象に残ったのは、父親の息子を想う気持ち。 剛一は、健一のためにリー・ジャーミンの舞う『単騎、千里を走る。』を撮影に中国まで行く。でも、リー・ジャーミンは刑務所に入っていた。「仮面劇なんだから、リー・ジャーミンじゃなくてもいいだろう」と言われても、剛一は納得できなかった。「刑務所まで撮影に行く」と言う。ガイドさんたちは、最初は「そんなの無理だ」とあまり協力してくれなかった。でも、剛一の「健一ともう一度やり直したい」という気持ちがガイドさんたちを動かした。諦めずに説明すれば、ちゃんと気持ちは伝わるんだと思った。 やっと刑務所での撮影が許可されたのに、リー・ジャーミンは涙が止まらなくて歌えなかった。リー・ジャーミンにも息子がいて、事情があって生まれてから8年経ったのにまだ一度も会ってなかった。剛一は、リー・ジャーミンと息子のヤン・ヤンを会わせるために、ヤン・ヤンを石頭村まで迎えに行く。剛一もリー・ジャーミンも同じ父親だから、剛一はリー・ジャーミンの辛さが良く分かったんだと思った。 ああ、でも、ヤン・ヤンは急に父親に会えと言われても困るんじゃないかなあと思ったら、やっぱりヤン・ヤンは逃げ出してしまった。ヤン・ヤンと剛一は山中で迷ってしまう。剛一がヤン・ヤンの後を黙って付いて行く姿は何かあの子を探してみたいだ。 ヤン・ヤンを追いかけながら 私は健一を追いかけているのだった。 しかし、どこに向かうのか どんな結末になるのかさぱり分かりません。 笛やカメラのおかげで二人の気持ちが通じるのがおもしろい。 ヤン・ヤンの心の中では一度も会ったことない 父親はどんな父親なんでしょうか? 健一の中では私は、 どんな父親なんでしょうか? 剛一とヤン・ヤンが別れる時、剛一がヤン・ヤンを1分間抱きしめるシーンが感動。「抱きしめる」というのは何て素晴らしい愛情表現。剛一は健一のことをこんな風に抱きしめたことはなかった。 お嫁さんの理恵の、剛一と健一が仲直りして欲しいという願いも素晴らしかった。 家族揃って食事が出来たらな。 剛一が健一を見舞いに来た時、健一は会わなかった。理恵は剛一を気遣って、 健一さんは病気のせいで 気分が悪かったんだと思います。 理恵は剛一から「中国まで行ったことを健一には言わないように」と頼まれていたのに、健一に話してしまった。 お父さん帰って来て下さい。 健一さんにはお父さんが中国に行かれた それだけでかけがえのない贈り物です。 剛一が日本に帰る前に、健一は亡くなってしまった。健一は理恵に父親への気持ちを伝え、理恵はそれを手紙に書き留めた。 僕自身も逃げていたんです。 仮面を被って素顔を隠して来た。 会いましょう。素顔で会いましょう。 もう手遅れだったのが辛すぎる。剛一は、健一がもう亡くなったのを知りながらそれをリー・ジャーミンにはもちろん話さずに、リー・ジャーミンの舞う『単騎、千里を走る。』を撮影するのがすごい。 リー・ジャーミンが剛一の撮ったヤン・ヤンの写真のを見るシーンも感動。 |
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